世界的にコロナウィルスが流行するなか、その感染拡大を防ぐ目的で、東京オリンピック2020の開催の行方が怪しくなってきています。
東京オリンピックの中止もささやかれるなか、気になるのがオリンピックチケット購入権(チケット自体は未発行)の扱いではないでしょうか。この記事では、そんなオリンピックチケットの扱い、特に払い戻しについて詳しく調べてみました。
目次
オリンピック中止・延期でチケット代金は払い戻しできない?
観戦チケット代金の払い戻しができない根拠
今後、東京オリンピック2020が中止や延期となった場合、所有しているオリンピックチケット購入権の代金払い戻しの可否については、賛否あるようですが、今のところまだはっきりとしていないというのが実情みたいです。
ところが、今回のコロナウィルスの影響で大会中止や延期になった場合、チケット代金の払い戻しに関して「東京2020チケット購入・利用規約」で払い戻しがされない?と受け取れる規約が記されているため、「おいおい、それってどーなちゃうの?」と心配の声もあがっているようです。
実際にオリンピックチケット公式販売サイトの「東京2020チケット購入・利用規約」から、気になる箇所を抜粋しました。
ようは、今回のコロナウィルス拡大でオリンピック開催が中止や延期になっても、不可抗力の事態なので、運営側は責任持たなくていい、ということです。
とぴっくコアラ
第1条(定義)
(22) 「不可抗力」とは、天災、戦争、暴動、反乱、内乱、テロ、火災、爆発、洪水、盗難、害意による損害、ストライキ、立入制限、天候、第三者による差止行為、国防、公衆衛生に関わる緊急事態、国または地方公共団体の行為または規制など、当法人のコントロールの及ばないあらゆる原因をいいます。
東京2020チケット購入・利用規規約 第1条

このなかでも「公衆衛生に関わる緊急事態」という文言が、該当するのではないかといわれています。
第46条(不可抗力)
当法人が東京2020チケット規約に定められた義務を履行できなかった場合に、その原因が不可抗力による場合には、当法人はその不履行について責任を負いません。
東京2020チケット購入・利用規規約 第 46条

でも、規約に目を通すとこんな記載もあって、コロナウィルスの影響でオリンピックが中止なったときはもちろん、延期の場合でも、個々の競技やイベントによってはセッションが中止される場合もあると思うので、払い戻しがされないわけでもないのでは?という気もします。
そもそも普通に考えて、そんな理不尽なことはないと個人的には思いますけど。。。
第39条(セッションの中止)
~中略~
3.セッションが中止された場合は、チケット購入者は、東京2020チケット規約に従って払戻しを申請することができます。
東京2020チケット購入・利用規規約 第 39条

▼ 東京2020チケット購入・利用規約のページはこちら
https://ticket.tokyo2020.org/Home/TicketTerm
一方で、希望者には代金払い戻しに対応とも
各報道によると、東京オリンピック・パラリンピックの 大会組織委員会は、販売済みのチケット購入代金の払い戻しにも対応すると伝えているとのこと。
払い戻し方法は、マラソン競技の開催地変更に伴う払い戻し措置のときと同じかどうかはわかりませんが、その具体的な内容についてはアナウンスを待つしかない状態です。
とぴっくコアラ

要約すると次の通りです。
- 購入済み観戦チケットはそのまま使える。
- 希望者には払い戻しを行う。
- 6月以降に予定していたチケット発送はいったんとりやめ。
▲スワイプして大きくできます。
画像:東京オリンピック観戦チケット公式サイトより
オリンピック開催は中止ではなく延期
東京オリンピック2020の中止か延期について、2020年3月24日、安倍内閣総理大臣、トーマス・バッハ国際オリンピック委員会会長、 東京2020組織委員会から森会長と武藤事務総長が出席、菅官房長官、橋本大臣、小池都知事らが同席した電話会談で「オリンピック開催延期」が正式に決定されました。
また、公式ページには、大会中止は選択肢にはないことでも一致とあるので、少なくともオリンピック開催が中止、チケット代金の払い戻しもない、という事態はいまのところ避けられそう。
とぴっくコアラ
東京オリンピック2020開催延期はいつまで?
東京オリンピック2020の開催延期がいつまで続くのかですが、先ほどの3者会談のなかで、遅くとも2021年夏までの実施に向けて検討していくことが話し合われたとあります。すでに連日の報道でも話題になっていますが、つまり最長で約1年先ということになります。
そのためには、なにはともあれ、なるべく早いコロナウィルスのワクチン開発と感染収束がカギとなってくるのではないでしょうか。
これまでのオリンピックの歴史で、戦争などで延期されたことはあるものの、今回のコロナウィルスのような疫病が原因で開催延期が決定されたケースは初めて。よりによって東京オリンピック2020の開催と重なってしまうというのは、なんとも複雑な気持ちです。
大会ボランティアのサポートキャストの活動も延期が決定され、いったん中止の通知が届きました。

とぴっくコアラ
▼2020年3月24日の3者会談の概要のページはこちら
https://tokyo2020.org/ja/news/news-20200324-01-ja-x9819
大会組織委員会とIOC(=国際オリンピック委員会)などは、東京オリンピック・パラリンピックの開催を2021年7月23日開催を軸に最終調整に入ったそうです。暑い時期を避けた5月の要望もあったみたいですが、コロナウィルス収束のめどが見えないため、できるだけ後ろの日程で構えておきたいようです。
ただし、 トーマス・バッハ国際オリンピック委員会会長 が、7月開催に限定しないとのコメントも出ているようなので、具体的な開催日程は、まだ検討中というのが実際のところだと思います。
コロナ問題で延期された東京オリンピック・パラリンピックが、2021年7月23日開催で正式に決定がされましたね。
ちなみに開催期間と競技数は、次の通りです。
- オリンピック:
2021年7月23日(金)~8月8日(日)
33競技 - パラリンピック:
2021年8月24日(火)~9月5日(日)
22競技
来年の夏に向けて楽しみにしたいと思います!
まとめ
オリンピック開催の延期に伴う大会チケットの払い戻しに関連した情報をまとめました.。
今回の事態で2020年夏開催を見越して多くの資金や準備をしてきた方々への打撃も相当なものになるでしょうし、その結果、経済への影響も考えると他人ごとではないなと思います。
オリンピック開催が1年後に延期されてしまったことで、観覧予定者のなかには大会へ行けなくなる人も出てくるでしょう。今回のことで政府としても、チケット購入者への十分配慮をするとアナウンスがされているので、納得のいく対応をお願いしたいところです。
万が一、オリンピックチケット代金の払い戻し対応が実施されず、 何らかの理由で大会観覧ができなくなった場合は、 公式チケット販売サイト内の公式リセールサービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
状況は、今後も注意してウオッチしていこうと思います。